Hashimoto Masaya and Miyazaki Tomoyoshi break down the expanded script and narrative design in Ys II

ゲームの答えというものはメッセージにあるんですよ

”Ⅰ”の開発時にすでに”Ⅱ”のシナリオがあったわけですけど、先に出した”Ⅰ”があんなに人気が出ちゃうと、”Ⅱ”にかけられる期待が大きすぎて大変だったんじゃない?

橋本そう、”Ⅱ”は必ず”Ⅰ”を超えるものでなくちゃいけないという感じがありますからね。とくにイースではあの親切さ、人によっては簡単さともいうけど、は残したかったんです。でも、そうすると謎解きの難しさや多さの設定と矛盾するでしょう。そのあたりのバランス設定というのが難しかったんですね。

今度はディスク4枚組ですけど、それだけのメモリをどこに使っているんですか?

橋本グラフィックデータとメッセージデータが多いですね。マップデータは”Ⅰ”では壁の上部だったような、建物の屋根の上も歩けるようにして、うまく使いまわしてるんです。それよりもメッセージデータがすごい。”Ⅰ”の数倍はあるんじゃないですか。

ーーするとゲームを解くためには、メッセージを読むことが重要になっていると‥‥。

橋本そうです。ゲーマーって、けっこう読み飛ばすんですよね。”Ⅰ”でも、「ここがわからない」という質問を受けましたけど、その答えはすべてメッセージにあるものばかりなんです。”Ⅱ”が”Ⅰ”よりメッセージデータ量が多いということは、その必要性があるから多いわけです。ゲームを解くためだけじゃなく、”Ⅰ”から続くストーリーをわかってもらうためにも、よく読んでほしい。

ーーメッセージをしっかり読んで理解することが”Ⅱ”を楽しむコツね。

橋本そうです。単にクリアーするのではなく、「何がどうなっているから、こうすればこうなる。あれは実はこうだったんだ」というストーリー上での因果関係を理解してプレイしてほしい。あせらず、ゆっくりと。


イースⅠとのつながりを、よく考えてみてほしいな

イースⅠ、Ⅱを通してシナリオを作ってきた宮崎さんとしては、ファンにゲームのどういったところを注目してもらいたいですか?

宮崎なにしろシナリオが大きいし、ストーリーが”Ⅰ”と”Ⅱ”で続いている、というより2つでひとつなんですけど、続いていて、”Ⅰ”ではわからなかったさまざまなことが”Ⅱ”でわかるようになってるんです。だから、早解きは、それはそれでいいけど、ちゃんと物語を追ってほしいなあ。あるイベントをクリアーするにしても、物理的にこうしたから、こうなったじゃなく、どんな必然性があってそのイベントが用意され、なぜ解かなきゃならないのかを、物語の中で確かめていってほしいんです。ちゃんとした物語なんだから。

早解きゲーマーって、早く解くかわりにメッセージとか見ないんじゃない?

宮崎そうそう!人より早く終わってて、解き方は全部わかってるのに、どういう内容の話だったか、全然覚えてないの。でも、今回はメッセージに凝ったから、読んでほしいし、読んでもらえると思いますよ。

あっ、なんかヘンな仕掛けをしたんじゃないの、木屋さんみたいに!?

宮崎違いますよお。まず今回は漢字だから読みやすいでしょ。それに、フツーのメッセージ、っていうとヘンだけど、そーゆーのはパパパパッという感じで出るんですけど、とくに大切なメッセージは1文字ずつプップップップップ、という感じで出すようにして、プレイヤーの注意をうながすようにしてあるから、注意すると思うんですよね。

ーーなるほどねえ、メッセージの出し方ひとつにも、気を遣ってるんだ。

宮崎それとキャラクターごとの口調を考えて、自然な言い回しにしたつもりだから、感情移入しやすいと思うんだ。ゲーム中でも物語としても人間関係が大事だから、自分がその物語の主人公になった気持ちでプレイしてくれるとうれしいです。